http://www.kpmg.or.jp/serviceline/financialadvisory/valuation/tax02.html
無形資産の価値算定の必要性
情報化社会の進展、産業の高付加価値化といった「経済環境の変化」、さらには事業再編・M&Aの機会の増加、ブランド競争力の重要性の増加、無形資産・ポートフォリオの概念の導入といった「ビジネス上の要請」に伴い、無形資産の価値が注目されるようになり、かつ、その価値を算定する機会も近年増加してきています。売買等の資産移転時における価格の決定のみならず、無形資産の使用許諾に伴うロイヤルティ料率の決定等においても、無形資産の価値算定を適切に行うことが求められています。
無形資産の取引価格を適切に設定することはビジネス上も重要ですが、税務・会計上も合理的かつ客観的な算定根拠が求められます。税務面においては、不当に売却価格が安いもしくは購入価格が高い場合、適正価格との乖離分に相当する「寄付金」の授受があったものとして取り扱われることとなります。又、無形資産の売買が国外関連者との間で行われた場合、移転価格税制の観点からも問題となります。一般的に、無形資産の価格は高額になることが多く所得更正された場合、企業に与える影響はその他の資産の取引と比較した場合より大きなものとなる可能性もあります。
一方、会計面においても、近年FASB(米国財務会計基準審議会)により営業権(暖簾)の減耗テストが導入されるなど、無形資産の客観的かつ合理的な算定がより重要視される傾向にあります。
KPMGでは、無形資産評価事案の豊富な経験及び専門知識を有するプロフェッショナルを擁し、価値算定の目的に応じて以下のプロセスに準じた手法を用い、企業にとって最適な無形資産価値算定アドバイザリーサービスを提供します。
無形資産の価値算定手法
主に以下に紹介する手法を用いて無形資産の価値算定を行います。
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マーケット・アプローチ
対象となる無形資産と類似比較可能な無形資産の独立第三者間における取引価格、ロイヤリティ料率をはじめとする無形資産の使用に係る対価を参考として、無形資産の価値を算定します。当該アプローチにおいては、対象となる無形資産と比較対象となる無形資産について、その性質や使用する状況等の無形資産を特徴付ける要素について充分な比較可能性が求められるため、実務上適用が困難な場面もあります。
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コスト・アプローチ
評価対象となる無形資産と同様の無形資産を評価時点において再調達もしくは新たに再構築する場合に要する費用を基準にその価値を算定する手法です。なお、過去の費用を基準とする場合、算定された費用の総額から物理的減耗、機能的陳腐化、経済的陳腐化等による価値の減少部分を控除する必要があります。
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インカム・アプローチ
無形資産を使用することによって得られる将来の経済的便益を現在価値に換算しそれらの現在価値を合計することにより、無形資産の価値を算定する方法です。当該手法の適用にあたっては、キャッシュフローの算出、および当該キャッシュフローを現在価値に割り引く際に用いられる割引率をいかに適切に算出できるかがポイントとなります。
プロジェクトのプロセス
価値算定プロジェクトは主に「事実及び機能・リスク分析」、「評価手法の選定、評価モデルの構築、価値算定」、「算定価格の検証」の3段階のプロセスを経て行われます。
(1)
「事実分析、機能・リスク分析」
評価の対象となる無形資産について、関係する当事者の業務内容や使用状況、当事者間におけるロイヤリティ取引等といった、無形資産に係る取引内容の確認および財務データの収集等を行い、事実、および機能・リスクに関する分析を行います。公開情報の収集も平行して行います。
(2)
「評価手法の選定、評価モデルの構築、価値算定」
事実、機能・リスク分析に基づき適切な評価手法を選定します。更に無形資産とそれを活用するビジネスとの関係をふまえて、評価モデルを構築します。同時に分析に必要となる財務及び市場データを収集し、構築された評価モデルに基づき対象となる無形資産の価値算定を行います。
(3)
「算定価格の妥当性の検証」
算定された評価額の妥当性について、関係者とのディスカッション及び前提条件との整合性の確認等により検証し、最終的に合理的な価値(又は価値範囲)を算定します。又必要に応じ、無形資産の取引形態の違いによる損益の変動に関するシミュレーション等も行います。
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